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西尾誉佳さんの物語

Eika Nishio「たった一つの命」が推進する命を大切にする運動の出発は、難病で右腕を失い、16歳で亡くなった女の子・西尾誉佳さんが残した「たった一つの命だから」という言葉からでした。誉佳さんは生前に絵や詩などの様々な作品を残していますが、どの作品も彼女の生に対する想いや、辛い時でも前を向いて生きようとする意思が感じられます。そんな誉佳さんの生涯を少しずつ皆さんにもご紹介していきます。
【西尾誉佳(えいか):1991年函館に生まれる。中学二年の時に骨肉腫を発症し治療のために右腕を切断。残された左腕で「たった一つの命だから」の文字を残し多くの人の共感を得ている。2007年惜しまれながら他界。】

■ 第一話 「誉佳さん誕生!」

Eika Nishio 1991年4月3日、誉佳さんは北海道の函館で西尾家の長女として誕生しました。ご両親が結婚してから長い歳月が経過してやっと生まれた初めての子供だったので、ご両親はたいへん喜んで誉佳さんに大きな愛情を注がれました。そして、ご両親の深い愛情に包まれた誉佳さんはすくすくと元気に育っていきました。

 誉佳さんは音楽や歌をうたうことが大好きで、楽器メーカーの演奏会でエレクトーンを演奏したこともありました。また、外で体を動かして遊ぶことも大好きで、小学校の6年間スイミングスクールに通っていました。5年生のころにはお父さんより早く泳げるようになっていたそうです。中学校時代はテニス部でレギュラーに選ばれるぐらい活躍していました。

Eika そんな彼女に大きな転機が訪れたのが、中学一年生のときでした。最初に「電池が切れるまで」というテレビドラマで小児ガンと闘う子供たちの姿に衝撃を受けます。それから一ヶ月後に、同じく小児ガンと闘う子供たちのエッセイ集である、「種まく子供たち」という本を購入しました。そしてその内容を読んで号泣したのです。

 その涙は、単にその本に描かれている子供たちへの同情からのものではありませんでした。彼女自身は健康で元気に生きているにもかかわらず、何も人のために生きていないということに対する強い反省の涙でした。

Eika そのときの感想は、当時通っていた横浜市の中学校で、作文コンクールに出品され、学校の校誌に掲載されました。以下に全文を掲載します。

種まく子供たちを読んで

eikaEikaこの本は小児ガンを体験した子供たちが、懸命に生きた本当のお話しです。  選んだきっかけは、『電池が切れるまで』というドラマを見たことです。これも、小児ガンにかかった子供たちのお話しで、ある女の子の思いやりに心打たれました、そんなある日、本屋に立ち寄った時に出会ったのがこの本でした。
 一番心に残ったことは、病気とたたかった子供たちが残していった言葉です。その言葉とは、『障害を持った子供たちを見て、かわいそうだなんて言わないでください。そんな目でしか見られない人のほうが、ずっとかわいそうです。』という所です。
 私はこれまで障害者をただ遠くから見て、『自分には関係ない』と思っていました、でも、この言葉を聞いて、『私は何てことを考えたんだろう』と申しわけない気持ちになりました。
 他にも、小児ガンにかかった子供たちが、色んな苦難を乗りこえた場面や、自分も大変な状態なのに両親を心配するその優しさに涙がでました。
 このような障害をうけたり、苦しいことがあっても、前向きにがんばればきっといいこともあるという事を実感できました。今(の世の中)は、こういう人もいるのに、自分だけが苦しいとかんちがいして犯罪をおかしたりしています。本に書いてあったように、愛情をもって接してあげたら、本気で想ってあげたらきっとこんな犯罪のある世界もかわっていくのではないのかと思います。
 私は、『このような人たちのために何かできる事はないだろうか。』と考え、まず、すごく小さな事からやってみようと思います。いつかそれが世界中でできるようになったら『どんなにすてきだろう。』と思いました。
 そしてみんなにお願いしたいことがあります。それは、障害者を変な目で見ないでほしいということです。私は人はみんな平等だと思います。あと、自分のことだけ考えないで、思いやりの心をもってほしいです。
 ですが、私もまだまだ実せんできていません。少しずつでもがんばっていこうと思ってます。世界中の人が笑顔であることを願いながら。

誉佳さんは人のために「小さな事からやってみよう」と決意します。まず最初に始めたことは、学校から家までの帰りの道のりをゴミ拾いして歩くことです。そして彼女は毎日欠かさず実行していきました。
それからわずか三ヶ月後。彼女自身が重い病気に侵されていることを知るようになります・・・

» 第ニ話に続く

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